2009年7月12日日曜日

【7/10】保税業務

いつも通り新人の指導をして定時を迎えた。
新人向けの座学のひとつに保税・通関業務担当者のレクチャーがあって、僕も参加させてもらった。通関というのは、輸出許可を申請して税関を通過することで、保税というのは、輸入した物品の関税を保留しておく法制度のこと。通関はともかく保税はなじみがなくややこしいと思う。
保税は、簡単に言えば輸入しても国内で消費しないものには関税を掛けないようにするシステムで、たとえば加工貿易は「原料輸入通関→製品輸出通関→現地に輸入通関」のプロセスを経て商売をするんだけど、この「原料輸入」時の関税を免除する制度(であると僕は理解している)。そこに関税がかかってしまうと原料費が上がってしまい、加工貿易の国際競争力が落ちてしまうし、たとえば特殊な機材を使用する工事でその機材を海外から持ってきて使って送り返す場合や、展示物を持ってきて送り返す場合、国内で消費されるわけではないのだから、それに関税がかかったとしたらおかしな話。僕の勤め先でも、たとえば銅なんかを外から買ってくることがあるけど、それは保税して製品に加工して輸出している。ただし、関税逃れを防ぐために、保税するものを置く場所(保税蔵置場)やそれを加工する場所(保税工場)や再輸出されるまでににその材料がどう加工されてどの程度減るか(歩留まり)をかなり厳密に管理されており、定期的に内部監査して税関へ報告しなければならない他、当然ながら税関による外部監査を受けねばならず、かなり専門的知識を持った人間の労働力が必要とされる。
入社時に同じ話を聞いたときはちんぷんかんぷんだったけど、いくらか実務に携わり自社の事業についての知識がある程度ついてから聞いてみると、とても興味深く聞けた。
しかし管理業務が複雑かつ手間がかかるようにできていて、現在進行形でその人的負荷を高める施策を税関はどんどん打っている。まあ、世の中の事業も複雑になっているし、国内に何がどれだけ入り込んできて何がどれだけ出て行くかという管理に要求される水準は国際的に高度になっていっているのだから仕方がないといえば仕方がないが、税関OBの就職先の確保のために行われているような気がしないでもない。通関に限らず、警察・税務なんかの取り締まり系の仕事は、取り締まる側と取り締まられる側の協力することでスムーズにことが運ぶようになる仕事なので、取り締まる側と取り締まられる側がいろんな意味で一体化する方向に進むんだ。

実家が引っ越すことになってので、その準備の手伝いのために退勤後に帰省。GWぶり。
静岡市の駅前は少しずつ再開発が進んでいるようで、来る度に微妙に景観が変わっている。今回も、何かは分からないが駅前に大きなビルを建設している様子が見えた。良いことだね。寂れないで欲しいよ。
新しい実家は、今の場所からそう遠くないが、とても広くなるらしい。明日か明後日見に行く。

◆英語:GABAテキスト音声2時間半くらい
新幹線乗ってる間中聞いてた。同じ単元を繰り返し聞いてるので完全に飽きた。

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